お正月の縁起物
弊社出入りの日蓮宗大本山池上本門寺様の初詣は、例年約15万人の人出があるそうで、今年も多くの人で賑わっておりました。
そんな池上本門寺様ですが、縁起物の催しが開催されておりました。
まずは古典芸能の一つ「猿回し」です。日本における猿回しの歴史はとても古く、鎌倉幕府によって編纂された「吾妻鏡」にも「猿舞」として登場します。猿まわしは元来、悪魔払いや厄除けといった神事であり、古来より猿は神様の遣いとされていました。今日では「災いがサル(去る)、病気がサル(去る)」と、縁起のよい芸能として披露されています。
このお猿さんは4才の女の子で、昨年も池上本門寺でその技を披露してくれていました。一生懸命な姿がとても可愛く、見ているお客さんも笑顔で拍手を送っていました。
こちらは鳶の職人さん達による「はしご乗り」です。
はしご乗りと言えば消防署が行う「出初式」で有名ですが、そのルーツは鳶の職人さん、更には石工職人に遡ると言われております。一番古い記録とされるのは、安土桃山時代の城建築に活躍した石工の技術者集団「穴太衆(あのうしゅう)」で、城を建てた後、職人たちの一部が鳶職に転職した記録があるのだそうです。そして江戸時代になると、町火消「いろは48組」の活躍する時代がやってきます。江戸時代の消火は、延焼を防ぐために家を引き倒す「破壊消防」といわれる方法でした。そのため、鳶の仕事道具であった「鳶口」「掛矢」を使いこなせることが火消しの必須スキル。更に命の危険がある火災現場で、高所作業が行える冷静さと身体能力の高さも必要だったことから、自動的に鳶が火消しを兼業するようになり、当時は鳶=火消しと考えられていたようです。高所作業を行う「鳶」、火災現場で働く「消防隊」、石材を扱う「石工職人」がルーツをたどると一つに繋がっていくのは驚きです。
日頃の訓練の賜物である華麗な技の数々に歓声と拍手が上がり、大盛り上がりの池上本門寺様でした。
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