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2021/8/5 投稿

国産黒系墓石材では最高級ランク「浮金石」の山へ

福島県郡山市の黒石山から採れる「浮金石」採石場に行って参りました。
「浮金石」は日本国内で産出される黒系墓石材では最高級ランクと言われ、黒地の中に、金粉を散りばめたかのような美しさを持ち、金色の模様が「浮いているようにみえる」ことから、「浮金石」と名付けられたと言われています。

「浮金石」は採掘できる期間が短いのが特徴の1つです。標高約860mの所で採掘されていて、冬の期間は氷点下20℃になり燃料が凍って採掘できないため、半年で1年分を採掘するだけではなく、採掘できる期間中も雨が降ってしまえば作業を中断する必要があるという限られた時間で採掘するとのことです。

「浮金石」の採掘は火薬を使ったり、ジェットバーナーを使用する方法を試していました。しかし、火薬を使用すると傷が多く出たり、ジェットバーナーを使用しても鉄分の多い「浮金石」は断面が溶岩のように溶けてうまく剥離することが出来なかった為、現在ではワイヤーソーを採用して、大きな原石も採ることができるようになったそうです。
※「ジェットバーナー」…長い筒状の物で、灯油と空気を使用し、約1200℃の炎で少しずつ石を焼き切っていく道具です。

写真下のワイヤーソーでは15m程度の石の断面を切断するのに約1週間程度かかるそうです。

写真下の石の断面に白い直線のようなものがありますが、これは自然にガスが膨張して出来た亀裂とのことです。

有名な建築物では現天皇ご成婚記念の噴水などに使用されています。関西ではほぼお目にかかることのない黒御影の墓石が関東に多いのは,この石が福島に存在したためと言われています。大変稀少な「浮金石」にご興味がございましたら、「石徳」をご用命ください。

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